【NLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ) 第5戦 / ドイツ・ニュルブルクリンク】

ヴァルケンホルストのクリスチャン・クログネス選手組が前戦に続いてポールポジションを獲得、決勝でもファステストを叩き出して最後まで激しいポジション争いを繰り広げた!!

NLS Round 5

開催日 2022年7月9日
開催場所 ニュルブルクリンク
(ドイツ)
天候 晴れ のち 曇り
路面 ドライ
決勝時間 6時間
(1周=25,378m)

全8戦で競われる2022年のNLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)は、4月に予定されていた第2戦が悪天候で11月に順延されて事実上の最終戦となっており、7月9日に開催された第5戦が前半戦の締めくくりという位置づけになった。この第5戦は6時間、そして続く9月の第6戦は12時間と、他大会の4時間より長い決勝が設定されており、シリーズを戦う上では特に重要な2戦となる。

前戦までは3台のBMW・M4 GT3で参戦していたヴァルケンホルスト・モータースポーツは、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)でのアクシデントで1台が大きなダメージを負ってしまったことから、2台での参戦となった。34号車はクリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手の3人でSP9 PROクラスへ、36号車はヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手の4人でSP9 PRO-AMクラスへの参戦となる。

前戦でポールポジションを獲得し、4時間の決勝でもチェッカーまで激しいテール・トゥ・ノーズの接近戦によるトップ争いを繰り広げた34号車は、今回も遺憾なく速さを公式予選から見せた。現地時間の9日(土)8時30分から開始された予選では、クログネス選手が7分51秒330のベストタイムを刻み、25号車のポルシェ・911 GT3Rを0.126秒おさえてポールポジションを獲得。2戦連続で、決勝レースを最前列のグリッドからスタートすることとなった。

決勝のスタートは正午ちょうど、路面はドライで気温20℃/路面温度27℃(ヨコハマタイヤ調べ)というコンディションから、6時間先のチェッカーフラッグを目指す戦いがスタートした。34号車のステアリングを握るのはタック選手、ストレートでイン側にラインを取った4番手スタートの11号車(ポルシェ・911 GT3R)が1コーナーを制して34号車は2番手でオープニングラップを終えた。

3周目には3号車の先行を許し2台のポルシェ・911 GT3Rが先行するも、34号車は大きく離されることなくトップグループの一角を守って走行。そして5周を終えて11号車が1回目のピットイン、スタートから約50分が経過した6周目を終えて34号車もピットインを行い、ドライバーは予選でトップタイムを刻んだクログネス選手へと交代した。

クログネス選手は14周目にピットイン、ここから34号車のステアリングはソウセック選手に委ねられた。そしてこの3スティント目、17周目に思わぬアクシデントが発生した。路面にあったエンジンオイルと思われる液体の影響でトップの3台が立て続けにコースオフを喫し、その中には34号車も含まれていた。ただ、他の2台はガードレールに接触するなどして戦線を離脱したが、34号車はほとんど支障なく戦いに復帰した。

4番手へポジションを下げてはしまったものの、レースはまだ3時間40分ほどを残しており折り返しにも到達していない。レースが折り返す10分前のタイミングで行った3回目のピットイン、34号車はドライバー交代を行わず引き続きソウセック選手がステアリングを握って上位奪還を目指していく。ソウセック選手は前を行く7号車(ランボルギーニ・ウラカン GT3)の真後ろにつけて、3番手へ浮上する機会を伺っていく。そして27周目、背後にいた4号車(ポルシェ・911 GT3R)が34号車をかわしてくるが、ソウセック選手はこの4号車にピタリと続いて7号車をかわすことに成功。29周目には4回目のピットインを行い、34号車はクログネス選手が再びコクピットにおさまった。

SP9PROクラスの各車が4回目のピットインを終え、レースは残すところ1時間半ほど。上空には灰色の雲が広がり始め、終盤の雨も懸念される空模様となってきた。そんな中、タイヤを壊して後退するライバルも現れ、6時間のレースはフィニッシュまでタフな展開がヒートアップしていく。そして34号車は、55号車(メルセデス・AMG GT3)、5号車(アウディ・R8 LMS GT3)との3台で2番手グループを形成、55号車、34号車、5号車の順でそれぞれが間隔を詰めて周回していく。

32周目、クログネス選手の後ろにいた5号車がスリップストリームを使って前に出ると、34号車も55号車をかわして前に出てポジションは3番手をキープする。さらに激しく5号車をプッシュするクログネス選手、残り1時間を切ってクログネス選手は5号車の真後ろにつけ、相手のルームミラーいっぱいにキドニーグリルを写し出していた。そして37周目に入った1コーナーでクログネス選手は鋭くインをさして先行、そのままラップダウンしている先行車も巧みに使って5号車にポジションを譲らず2番手を奪った。

2番手に浮上した34号車と3番手に下がった5号車は、37周を終えてピットイン。前戦と同じように、チェッカーまで激しい接近戦がここからさらに繰り広げられていく。39周目に入った1コーナーでは5号車がインを伺うが、ここは34号車がしっかりおさえて2番手を堅守。この周のうちに残り時間は30分となったが、40周目に両者は再び激しく競り合い、サイド・バイ・サイドの応酬から5号車が前に出た。

残り10分を切り、クログネス選手は2番手奪還を目指して攻めの走りを披露。42周目にグランプリコースで仕掛けていくも、ここで痛恨のスピンを喫して万事休す。しかしすぐに体制を立て直し、4番手との差は開いていたこともあってポジションを下げることなくチェッカーまで走行。3位フィニッシュで表彰台の一角を飾り、予選でのポールポジションに加えて決勝ファステストラップも刻み、次へつながる速さをリザルトに残した。

一方の36号車はSP9 PRO-AMクラスを堅実な戦いで完走、こちらは4位でフィニッシュとなった。

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2022 NLS(Nürburgring Langstrecken-Serie) Round 5

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ヨルグ・ミューラー 選手

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2022 NLS(Nürburgring Langstrecken-Serie) Round 5

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ポールポジションから決勝スタートを迎えた34号車

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[36号車] ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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[36号車] ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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[36号車] ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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[36号車] ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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[36号車] ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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[36号車] ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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[36号車] ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手/ヨルグ・ミューラー選手/フリードリヒ・フォン・ボーレン選手/ヨルグ・ブリューワー選手

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[34号車] クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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3位 | クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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3位 | クリスチャン・クログネス選手/アンディ・ソウセック選手/ベン・タック選手

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