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【ニュルブルクリンク24時間レース (Qualifying 3 & Top Qualifying) / ドイツ・ニュルブルクリンク】
前日のアクシデントから復活したTeam ADVAN×HRT、総合13番手のスターティンググリッドを獲得して24時間レースのスタートに臨む!!
24h Nürburgring Qualifying 3 & Top Qualifying
開催日 | 2024年5月31日 |
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開催場所 | ニュルブルクリンク (ドイツ) |
天候 | Qualifying 3 : 曇り Top Qualifying 1 : 晴れ Top Qualifying 2 : 晴れ |
路面 | Qualifying 3 : ドライ Top Qualifying 1 : ドライ Top Qualifying 2 : ドライ |
5月31日(金)も黒く低い雲に覆われたニュルブルクリンクは、11℃という肌寒さの中で予選3回目を迎えた。前日の予選2回目で起きた不慮のクラッシュだが、Haupt Racing Team(HRT)のファクトリーがニュルブルクリンクから至近距離にある為、車両を運び最新機材が整ったファクトリーで金曜の6時20分まで夜を徹したリペア作業が行われた。こうして復活したTeam ADVAN×HRTのメルセデス-AMG GT3、フーバート・ハウプト選手/デニス・フェッツァー選手/ラルフ・アーロン選手/サルマン・オウェガ選手は、気持ちを新たにニュルブルクリンクへ挑む。
今年のニュルブルクリンク24時間レースは、初の試みとしてIGTC(インターナショナルGTチャレンジ)の一戦に組み込まれている。これに参戦しているTeam ADVAN×HRTのメルセデス-AMG GT3にとっても非常に重要な24時間レースであるだけに、より多くのポイントを獲得することが目標だ。
多くのファンがキャンプ観戦をするコースサイドは、連日の降雨でぬかるみ、低気温の中での観戦は決して心地よいとは言えないものの、熱狂的なファンでそれを理由に帰宅をする者はいない。それどころか、全てのノルドシュライフェのキャンプ場や駐車場が満員御礼、入場停止となる盛況ぶりで、グランプリコースも入れるスペースは残り僅かに見受けられる。それほどにニュルブルクリンクがファンを魅了し続けており、昨年は23万5千人もの観客数を誇ったが、今年もそれに並ぶ観客数が期待されている。
13時30分から14時45分まで予選3回目が行われたが、
Team ADVAN×HRTは4月に開催された予選レースで正式に予選を通過していることから、前日の予選と同様に20分の走行停止時間が設けられている。ゆえに開始からしばらく、Team ADVAN×HRTのメルセデス-AMGは、準備を整えてスタートの時間を静かに待った。
予選2回目では少し早めに走行を終えざるを得なかった分、この日の3回目ではトップ予選に進出する為に、より慎重な周回を重ねていく。午前中には降雨があったもののドライコンディションが保たれ、1時間15分の予選3回目は、初めてセッション全般を通じてスリックタイヤでの走行が叶った。その分、前日よりもペースアップを図り、3回行われた予選の合算結果でSP9クラス総合26位、プロ・アマクラス6位のリザルトを残し、アーロン選手がトップ予選への進出を決めた。
気温は15℃まで上昇し、青空と太陽が美しく新緑を照らす中、17時30分からスタートしたトップ予選1回目に続き、トップ予選2回目に登場したTeam ADVAN×HRTのメルセデス-AMG GT3。4名のドライバーを代表してタイムアタックするのは26歳のアーロン選手だ。全17台のトップセッターとした登場、世界に名立たるトップドライバーが名を連ねるプロクラスの中でプロ・アマクラスからのトップ予選進出に、ヨコハマタイヤとメルセデス-AMG GT3の高いポテンシャルを見事に発揮した若きドライバーに注目が集まる。
コンディションはオールドライのトップ予選、各ドライバーがアウトラップ+2周をアタックする権利がある。ポールポジションを懸けたタイムアタックだけに、思わず息を飲むほどの緊張感が張り詰める中で、HRTのピット内では祈るような気持ちでチームクルーがモニターに釘付けとなる。そんな中、ヨコハマタイヤのスリックタイヤを装着してアーロン選手の駆るメルセデス-AMG GT3は2周をミスなく走り切り、17台中13位、SP9プロ・アマクラスでは2位という大健闘を見せた。
Driver’s Voice
ラルフ・アーロン 選手 [Team ADVAN×HRT]
トップ予選2回目のトップセッターを務め、グリーンフラッグを受けて最初にコースへと走り出したのですが、青空の下で全てのファンが立ち上がり、応援してくれている姿にとても感動をしました。予選でのマシンのコンディションはとても良かったです。
明日の決勝レースはトップ集団の13番手で良いポジションからのスタートだと思います。決勝レースへ向けてしっかりと集中し、頑張ります。
Text : 池ノ内みどり(Midori IKENOUCHI)