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【ニュルブルクリンク24時間レース (Qualifying 1&2) / ドイツ・ニュルブルクリンク】
2回の公式予選を通じて、ヴァルケンホルストの101号車はBMW勢のトップタイムをマークした!!
24h Nürburgring Qualifying 1&2
開催日 | 2023年5月18日 |
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開催場所 | ニュルブルクリンク (ドイツ) |
天候 | Qualifying 1 : 晴れ Qualifying 2 : 晴れ |
路面 | Qualifying 1 : ドライ Qualifying 2 : ドライ |
昨年は第50回目という大きな節目となる記念すべき大会を迎え、今年はあらたな次の50回への一歩を踏み出した2023年度のTotal Energies ADACニュルブルクリンク24時間レース。
数年続いた観客への規制も完全に解除され、再びこのニュルブルクリンクにも活気が戻り、世界各国から数多くのファンが集った。5月18日(木)はまだ予選日だというのに、キャンプ場では正午頃には入場を停止する程の盛況ぶり。早朝から深夜まで幅広い年齢層のファンでパドックはもちろんの事、ノルドシュライフェを囲むキャンプ場はファンの笑顔が溢れた。
ヨコハマタイヤは3台のBMW・M4 GT3で参戦する、地元ドイツに拠点を置くヴァルケンホルスト・モータースポーツを今年もサポート。強豪チームとタッグを組み、総合優勝を目指して「グリーンヘル(緑の地獄)」という異名を持つニュルブルクリンクへ挑む。今回のドライバーラインアップは、次の通りとなる。
【100号車/SP9 PRO-AMクラス】ヘンリー・ヴァルケンホルスト選手(ドイツ)/ヨルグ・ブリューワー選手(ドイツ)/クリスチャン・ボルラート選手(ドイツ)/サミ-マティ・トロゲン選手(フィンランド)
【101号車/SP9 PROクラス】クリスチャン・クログネス選手(ノルウェー)/ヤコブ・ギエルマジアック選手(ポーランド)/イエッセ・クローン選手(スウェーデン)/アンディ・ソウセック選手(スペイン)
【102号車/SP9 PROクラス】トーマス・ノイバウワー選手(フランス)/イェンス・クリングマン選手(ドイツ)/ジェイク・デニス選手(イギリス)/クリスチャン・クログネス選手(ノルウェー)
※クリスチャン・クログネス選手は101号車と102号車のダブルエントリー
5月も後半に入り、初夏の陽気を期待するものの、ドイツのアイフェル地方に位置するニュルブルクリンクでは早朝に吐く息は白い。気温は2℃まで冷え込むものの、空気の澄んだ晴天に恵まれた中で公式予選の幕開けとなった。
ヨコハマタイヤを装着した3台のBMW・M4 GT3は、今季もシリーズ参戦をするNLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)や4月に行われた予選レース(Qualifiers)において、詳細なテスト項目を設け、ひとつずつ課題を着実にこなすなど、数多くの準備を重ねて本番となるニュルブルクリンク24時間レースのレースウィークを迎えた。
ニュルブルクリンク24時間レースの予選方式は複雑なシステムであるが、概略としてはSP9とSP-Xの両クラスに参加する車両については、金曜日に行われるトップ予選(Top Qualifying)で最終的なスターティンググリッドを確定する。このトップ予選は20台の出走枠があり、自動的に上位19の決勝スターティンググリッドが確保されているということだ。ここへの進出は既に開催された今季のNLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)と24時間レースの予選レース(Qualifiers)におけるパフォーマンスにより、13台が既に出走を決めており、その中にはSP9 PRO-AMクラスに出場する100号車も含まれている。残る出走枠は6台分となっており、21台の車両がしのぎを削ることになる。
現地時間の13時15分に開始された予選1回目。晴天に恵まれているものの、冷たい風が肌に吹きつけ、気温は13℃と低く、まるで冬支度が必要とも思える冷え込みとなった。この予選1回目には、既にトップ予選への出場権を得ている100号車の走行は予定しておらず、グランプリコースを1ラップを走行した後に、ピット内でマシンの最終チェックを行うに留めた。一方、まだトップ予選への出場権を得ていない101号車と102号車は少しでも上位で予選1回目を終えるべく、細かくマシンのセットアップやタイヤの調整をしながら周回を重ね、101号車は8分16秒788で総合3位、102号車は8分20秒142の19位で終了した。
日没が遅い初夏のドイツでは、予選2回目が始まる20時を過ぎても陽は高く、澄み切った空気の中で、新緑の中を駆け抜けるヨコハマタイヤを装着した3台のM4 GT3が、柔らかな夕陽に美しく映える。この予選2回目は、土曜日の決勝レーススタートを迎える前の最後のナイトセッションとなる事から、最終的なセットアップや日中でさえ薄暗く感じる「グリーンヘル」の暗闇を照らすヘッドライトの調整にも重要な役割を持つのだ。
徐々に日没が近づくにあたり、全長25.378kmのニュルブルクリンクのあちこちでクラッシュやアクシデントが発生し、追越し禁止や速度制限を課される区間も増えてクリアラップを取るのが非常に難しくなっていった。
「グリーンヘル」が暗闇に包まれ、そろそろ予選2回目もチェッカーが目前に迫った23時を前に、クリングマン選手がドライブする102号車が2輪を破損して緊急ピットインをするというトラブルに見舞われた。コース上に散らばったカーボンパーツにより、2本のタイヤが同時に切り裂かれてしまうというアンラッキーに襲われてしまい、なんとしてでもトップ予選への進出を決めたいだけに厳しいタイムロスとなった。
一方で101号車は予選1回目に続きトラブルもなく、ギエルマジアック選手がトップのメルセデスAMGに僅か3.194秒差の8分49秒614と好タイムを叩き出し、総合5位でチェッカーフラッグを受けた。
Driver’s Voice
ヘンリー・ヴァルケンホルスト 選手 [BMW M4 GT3 (100号車) SP9 PRO-AMクラス]
今日はコース上で数多くのアクシデントが起きていましたが、レースウィーク初日の2回の予選セッションを終えて、ヴァルケンホルスト・モータースポーツの3台のBMW・M4 GT3は順調に周回を重ねています。
「ADVAN」のソフトコンパウンドタイヤとミディアムコンパウンドタイヤは非常にうまく機能し、ヨコハマタイヤには満足しています。
このレースウィークの天気予報は良好と出ていますので、過去数年で起きた悪天候により、長時間に渡ってレースが中断される事はなく、このレースが24時間継続して行われる事が期待できるでしょう。上位入賞するには、少しの運も味方につける必要があります。