ニュルブルクリンク 24時間レース/耐久シリーズとは

ニュルブルクリンクのコースが産声をあげたのは1927年、世界初のガソリン自動車が販売されてからおよそ40年の時間が流れていた。ヨーロッパでは上流階級を中心に自動車の普及が進み、モータースポーツも産声を上げたのは自然な流れと言えるだろう。当時のレースは公道を使っていたが、自動車の性能が向上して速度も増したことから危険性も指摘されるようになる。そこでドイツのアイフェル地方ではサーキット建設の機運が高まり、全長28kmにおよぶニュルブルクリンクが誕生した。

その後はローカルイベントからF1(フォーミュラ・ワン)まで様々な競技会の舞台となってきたが、1970年に24時間耐久レースが開催される。最初はごくローカルなイベントのひとつとして立ち上げられたが、年を追うごとに世界中から参加者が集まるようになる。純粋なプライベーターのみならず、自動車メーカーも研究開発とプロモーションを兼ねて参戦するケースが相次ぎ、参加台数が150台を超える世界的なビッグイベントへと成長した。

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ニュルブルクリンク24時間レース

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ニュルブルクリンク24時間レース(2021年)

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コースサイドではキャンプをしながら観戦する人も多い

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横浜ゴムのニュルブルクリンク・テストセンター

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ニュルブルクリンク耐久シリーズ(2022年)

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ニュルブルクリンクで足元を支えるタイヤサービス

一方で1977年には、それまで独自のレースを開催していたいくつかの主催クラブが、統一規則によるシリーズ戦を発足させた。
このシリーズはVLN(Veranstaltergemeinschaft Langstreckenpokal Nürburgring)という名称だったが、2020年に現在のNLS(Nürburgring Langstrecken-Serie)へと改められている。

24時間レースはシリーズ戦から現在では外れているが、もちろん24時間レースとの関係性は深い。24時間レースの参加資格にNLSでの出場実績が求められることもあるが、チームにとっては特にシーズン序盤の大会は実戦を通じて24時間レースに備える前哨戦という位置づけにもなる。もちろんシリーズそのものの注目度も高く、若手からベテランまで幅広い層のドライバーたちがしのぎを削りあっている。

24時間レース/NLSともに、“魔物が棲む”とも言われるニュルブルクリンクを舞台とするだけに、思いがけない展開が見られることも珍しくない。例えば24時間レースは、2020年・2021年と二年続けて、突然の豪雨や濃霧によって決勝レースは長い中断を余儀なくされた。アイフェルの森を丸一昼夜駆け抜ける24時間レースでは特に、速さのみならず車両の耐久性やレースマネジメント力といった、チーム全体の総合力が試される。

ニュルブルクリンクとヨコハマタイヤ

世界的に見ても他に類を見ないニュルブルクリンクのコースは、自動車やタイヤにとって非常にシビアなものであると言える。多くの自動車メーカー、そしてタイヤメーカーが、特に高性能モデルの開発をニュルブルクリンクで行っており、横浜ゴムもテストセンターを構えてタイヤの性能を磨き上げている。

レース用タイヤについても同じ国際規格の車両を使う場合でも、他のカテゴリーとは異なる専用に開発したタイヤを投入している。アベレージスピードが高く、路面のウネリなどに起因する外部からも大きいなど、ニュルブルクリンクがタイヤに求める性能も独特なものがある。

レース用タイヤについても同じ国際規格の車両を使う場合でも、他のカテゴリーとは異なる専用に開発したタイヤを投入している。アベレージスピードが高く、路面のウネリなどに起因する外部からも大きいなど、ニュルブルクリンクがタイヤに求める性能も独特なものがある。

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